ブランド品リユース大手のコメ兵は11月30日、初のビンテージ専門店「KOMEHYO VINTAGE TOKYO」を東京・表参道にオープンした。「CHANEL」や「Hermès」を中心としたハイブランドバッグのビンテージ品を集め、初年度7億円超の売り上げを目指す。

筆者は先行内覧会にご招待いただき、早速その店舗に潜入。店内の様子をお届けするとともに、KOMEHYO担当者にもインタビューさせていただいた。

場所は表参道の裏通り

表参道エリアは裏通りにビンテージの個店が多くあり、世界有数のビンテージの”聖地”になっているという。北米を中心に世界的にビンテージがブームなこともあり、メインターゲットの8割をインバウンド客に据える。中でも「特に米国のお客さまを見据えている」と小野瀬店長。KOMEHYOの販売店全店としては、訪日客の消費額は中国人客が多いが、昨年一月にオープンしたKOMEHYO SHIBUYAでは、中国国籍の方が多いものの、北米からの来訪者の比率が他店より著しく高くトップとなった月もあったという。

1階(地上階)、BF1階(地下)の2フロア構成となっており、1階はヴィンテージ・クローゼットをイメージさせる内装にエルメス、シャネル、ルイヴィトンのよりハイエンドな商品が並び、地下は宝箱のようなワクワク感とともにエステート・ジュエリーや、フェンディ、セリーヌなどもう少し手ごろなブランドバッグが並ぶ(ルイヴィトンは両階に並ぶ)。
東日本エリア営業部の田島さんは、「ヴィンテージものを求め、自己表現を大切にするお客様が国内外から表参道には多く集まる。KOMEHYOとしても、新たな勝負をするのに最適な立地だと考えている」と出店の狙いを説明した。

まずは1階から!

1階はCHANELとHermèsのバッグやジュエリー、アパレルを取りそろえる。バッグだけでも圧巻の品ぞろえであり、カラーごとに陳列されているので見やすい。本当にビンテージ品か疑うほどどれも綺麗にな商品も多い。扱う商品は基本的には20年以上前に製造されたものばかりだ。

また入り口横にはドレッサーをイメージしたコーナーも。ディスプレイも女心をくすぐられる可愛い作りになっており、フォトスポットにもなるという。

売り場真ん中にはコスチュームジュエリーも所狭しと並ぶ。こちらも10年以上前のものとは思えないほどゴージャスな輝きを放つ、存在感があるものばかり。選ぶのが楽しい。

売り場奥はHermèsのバッグゾーン。ミラーとフォトブースを設け、ずらりと並んだ「バーキン」「ケリー」シリーズのバッグに囲まれて写真が撮れる。カラーバリエーションも豊富だ。

アパレルも数多く用意する。ジャケットをメインに、トップス、パンツ、スカートなど。こちらもCHANELをはじめとしたラグジュアリーブランドが勢ぞろい。

地下1階にも潜入!

地下1階は「Louis Vuitton」「Celine」「Dior」などのバッグやアクセサリーがメイン。アンティーク什器なども使い、ワクワク感と雰囲気を作りだしている。既存のKOMEHYOの店舗では百貨店のように綺麗に商品を陳列しているのに対し、KOMEHYO VINTAGE TOKYOではあえて詰め込む陳列にすることで、宝探しのようなショッピング体験を演出する。

今回は仕入れ手法も大きく変更されたという。今までは、個人からの買取商品と法人からの仕入れの比率は同等もしくは個人買取商品が多めだったが、今回は法人オークションをメインに仕入れる。スタッフが実際にオークションに参加して買い付けを行う事により、より顧客の声やスタッフの狙い、店舗の世界観を反映した商品セレクトを可能とする

一番高額なのはリザードのミニケリーで、なんと650万円。

担当者にインタビュー!

――KOMEHYO VINTAGE TOKYOの簡単なご説明をお願いします。

KOMEHYO初、“ヴィンテージ専門店”です。一期一会の良品と出会う機会を提供する”ラグジュアリーヴィンテージクローゼット”をコンセプトとして、国内外のファッション感度が高くスタイルにこだわりのある方たちをターゲットに、“時代を超えた一点もの”をセレクトし、『探す楽しみ』『見つかる幸せ』を提供いたします。KOMEHYO初のヴィンテージ専門店として、長年培ってきた真贋技術や知識に裏打ちされた品質と信頼をのせ、豊富な在庫数を活かし、インバウンドからも高い評価を受ける“USED IN JAPAN”“CHECKED IN JAPAN”(日本で鑑定されたもの)の魅力を発信していきます。

――店内でこだわったポイントは何ですか。

友人の自宅、部屋に遊びにきたような感覚を味わってもらえるよう、温かみのある『邸宅』をテーマに致しました。

今回、内装・外装から店舗什器に至るまでこだわって設計しました。インバウンドのお客様のご来店が多く想定される土地柄のため、ただヴィンテージの商品を集めただけではない、ヒト・モノ・サービス・空間すべてを含めて感じ取った高揚感を旅の記憶にも、そして写真にも残していただける店舗を意識しました。
 

メインで取り扱うラグジュアリーブランドは敷居が高く入店しずらいイメージがありますが、気軽にご来店いただきたいので、敷居を下げるために、色を多用するなどカジュアルな雰囲気を演出しています。
また、宝探しの楽しさ、わくわくを味わってもらえるように、商品はいつものKOMEHYOより少しだけ「詰め込み」気味に。多様な広がりのなかから、「自分だけの名品」との出会いを見つけていただきたいと考えています。


(地下への階段も非日常感を演出する空間)

――ビンテージ商品に絞った理由は何かあるのでしょうか。

表参道には、多くのヴィンテージ専門店があり、古き良きもの、各ブランドの時を超えた名品を扱うそれらのお店には、訪日外国人客が多く来訪されています。KOMEHYOは今まで現行のトレンドモデルを数多く取り扱っておりましたが、近年のヴィンテージ需要の高まりや、直接お客様からのお声をいただき、今回新たなチャレンジとしてヴィンテージのみの店舗を展開する運びとなりました。

――これからご来店されるお客様へのメッセージをお願いします!

上質、レアな一点ものから探し求めていたアイテムを掘り出す、“宝探し”体験をお楽しみください。また、商品はもちろん今までとひと味違ったKOMEHYOを空間含めて体験していただけたらと思います!

――ありがとうございました。

〇KOMEHYO VINTAGE TOKYO

所在地 : 東京都渋谷区神宮前5‐1‐16  地下1階、1階
営業時間: 11:00~20:00
電話番号: 03-6427-2075
株式会社コメ兵|コーポレートサイト