adidas(アディダス)が展開するトレーニングシューズ「DROPSET」シリーズに、最新モデル「DROPSET 4(ドロップセット フォー)」が加わった。同作は2025年12月5日(金)、渋谷・ベルサール渋谷ガーデンにて世界初のお披露目が行われたもので、会場には多くのメディアが集まり、発表前から高い注目度がうかがえた。
当日は、モデルの滝沢カレン氏がゲストとして登壇し、新作シューズの印象から日頃のトレーニング習慣、さらには自身の健康意識に至るまで幅広く語った。この記事では、筆者が実際に会場で取材した内容をもとに、その詳細をお届けする。
DROPSET 4(ドロップセット フォー)とは
アディダスが展開するトレーニングシューズシリーズ「DROPSET」の最新モデル。ウエイトトレーニングからジャンプ、短距離ダッシュなど、多方向の動きを伴うワークアウトまで幅広く対応できる“万能型トレーニングシューズ”として設計されている。
ミッドソールには反発性と安定性を両立するRepetitor テクノロジーを採用し、かかととつま先の高低差を抑えた 低ドロップ(約6mm)の構造により、フォームを安定させながら力の伝達を助ける点が特徴。
また、ジムの床でもしっかりグリップする耐久性の高いアウトソールにより、ウエイトリフティングだけでなく、クロストレーニングにも適した1足に仕上がっている。
adidasが語る、トレーニングカテゴリーの現在地
冒頭に登壇したのは、アディダス ジャパン Trainingビジネスユニット シニアディレクターの高橋氏である。
「2026年、adidasトレーニングは飛躍の年を迎えます。”DROPSET 4”を皮切りに、革新的なプロダクト、新しいコンテンツが続々登場する予定です」と語り、同社の今後の展望を力強く示した。
さらに、「アディダスは常に革新を追求し、世界中のアスリートを支えてまいりました」と述べ、ブランドがこれまで築いてきた歴史と技術力を振り返りつつ、トレーニング分野への真剣な姿勢を示した。
「”DROPSET 4”は、リフティング、ジャンプ、ショートランなどあらゆるトレーニングに対応する新しいトレーニングシューズです。”すべての動きを、一つのシューズでカバーできる。”それがこの商品です。」とし、安定性と動きやすさを両立し、ユーザーの多様なトレーニングスタイルに対応するため改良を重ねてきたと述べた。
最新作「DROPSET 4」の特徴と開発背景
続いて、アディダス ジャパン カテゴリーマネージメント シニアマネージャーの秦氏が登壇し、シューズの特徴について解説した。
「この商品はジムでのウェイトリフティングを想定して設計されている。踵部分に硬めのミッドソールを採用しているので、安定性を確保。また、跳躍や直線的な動きを強化する推進力を提供する」とし、“ウォーキングシューズの軽さ”と“リフティングシューズの安定性”を併せ持つ、汎用性の高いモデルに仕上がっていると説明した。
「歩くウォーキングをしてから筋トレに移りたい方にぴったりなシューズになっている」ということから、DROPSET 4が単なる機能追加版ではなく、現代のトレーニングスタイルに合わせて構造が再設計された“実用主義”のシューズであることが伝わってきた。
また、翌日に行われるLES MILLS LIVE TOKYOでは限定100足の世界初先行販売を実施するなど、ブランドとしての力の入れようが感じられる取り組みであった。
滝沢カレン氏が登壇!独自の表現で語るトレーニング観
発表会のハイライトとなったのが、モデルの滝沢カレン氏の登場である。DROPSET 4を着用して登壇すると、会場が一気に華やいだ空気に包まれた。
滝沢さんは18歳からトレーニングを続ける。きっかけに関して質問されると、「モデルの仕事をしていて、もっとこの服が似合うようになりたい!と思ったときにトレーニングを始めた。昔は食事を極端に減らすようなダイエットを試みた時期もあったが、身体をいたわりながら長く続けられる方法を模索するうちに、健康的なアプローチへと意識が変化していった。」とし、今では毎日ジムに通うというストイックさで会場を驚かせた。
フォトセッションでは軽快なポージングを披露し、シューズの魅力を視覚的にも印象づけた。
体感型プログラム「LES MILLSミニセッション」も実施
後半では、LES MILLSによるミニセッションが行われ、実際にDROPSET 4を着用した状態でトレーニングプログラムを体験できる構成となっていた。
参加者は実際にシューズを履きながら、短時間ながら多様な動きを試すことができ、実際のパフォーマンス向上を体感できる貴重な機会であった。
まとめ
「DROPSET 4」は、アディダスのトレーニングカテゴリーにおける技術と思想を結集した、2026年を象徴するモデルである。リフティングの安定性、ジャンプやショートランで求められる推進力、ウォーキングの軽快さといった、本来であれば異なるシューズで補完してきた要素を1足でカバーする“万能性”こそ、本作最大の価値と言える。
開発者が語った通り、現代のジム利用者は、ウォームアップから筋力トレーニング、瞬発系のワークアウトまで多様な動きを組み合わせる傾向にある。DROPSET 4は、そうしたリアルなニーズに寄り添う形で再設計された、まさに“現場発想”のシューズである。また、滝沢カレン氏が語った、健康的で持続可能なトレーニングへの価値観は、多くのユーザーに共通する意識であり、ブランドとして新しいユーザー層にアプローチしていく力にもなるだろう。
発表会全体を通して、アディダスがトレーニングカテゴリーに本格的な力を注ぎ、2026年以降の成長を強く見据えている姿勢が鮮明になった。DROPSET 4は、その象徴として、ジムでの新しいスタンダードとなる可能性を十分に秘めた1足である。









