音楽、ファッション、食、全てにおいて韓国カルチャーのブームは止まらない。K-POPアイドルが発端で世界的ブームが起きることもしばしばあるほど。今のトレンドをキャッチするうえで、韓国は欠かせないといえるだろう。
ここで並ぶ洋服はほとんどが15000~25000W(日本円で1500~3000円ほど)。今どきの若者が好む、トレンド感たっぷりなアイテムが並ぶ。驚きなのは、ほとんどのショップが23:00~1:00くらいまで営業していること。夜中でも買い物を楽しめるのは、日本ではなかなか味わえない体験だ。
メンズのアイテムも揃う。レディースに比べると規模は少ない印象だが、何店舗か見つけることができた。ストリートでだぼっとした10~20代らしい弘大のスタイル。
品数がレベル違いのお店も
韓国ならではと感じるお店が、最近オープンしたセレクトショップ「OFFLINE」。洋服だけでなくバッグ、アクセサリー、ファッション小物まで倉庫のように見切れないほどの数が並ぶ。
しかも、ほとんどが1500円以下という破格ぶり。ここまでの品ぞろえを誇るお店はなかなか日本で見ないのではないだろうか。そしてここは免税店であり、24時間営業。筆者が訪れた際も中国人やタイ人などアジア系観光客で溢れていた。
センス抜群なお店の内観
韓国のショップで注目したいのは、お店の外観やVMDにもこだわられているということ。
例えばホンデの「Haus Aver」では、海外らしい目を引く外観に加え、店内はキッチンをモチーフにした棚にアイテムが並べられている。
細かいところまで作りこまれた世界観で、写真映えはもちろん、ワクワクした気分で買い物ができる。
若者の街・弘大(ホンデ)
ストリート系のファッションやプチプラアイテムのショップが所狭しと並ぶホンデ。その雰囲気が少しでも伝わっただろうか。筆者が訪れたのは平日昼だったので比較的人は少なかったが、金夜や土日はかなり多くの人で賑わっている。まさに日本の「渋谷」のような、最先端を行く街である。
次は聖水(ソンス)にお出かけ!
ソンス(聖水)は、韓国ソウル市の東部に位置するエリアである。かつては工業地帯であったが、近年ではおしゃれなカフェやショップ、アートギャラリーが立ち並ぶトレンド発信地として注目を集めている。日本でいうと「中目黒」「下北沢」あたりだろうか。伝統と現代が融合したエリアであり、訪れる人々に多彩なファッション体験を提供する。
カフェ文化が強く根付いた韓国では、このような複合施設は少なくない。コンクリートの梁がそのまま使われたスタイリッシュなこの店舗では1階がカフェ、2階がセレクトショップになっており、トレンド感満載だ。
個性が光るお店も
例えば「IDANG CLUB」では、日本で数年前ブームになった”ゆめかわいい”がコンセプト。世界観たっぷりなピンク一色の店内は原宿を連想させる。スクールバッグやチェーンバッグなどが人気アイテムで、カジュアルからフォーマルまで幅広いスタイルに対応している。
Instagramでは、店内で写真撮影を楽しむ様子も多数投稿されている。ただの店舗ではなく写真映えのスポットとしても役割を果たすところが、韓国ならではのショップの在り方なのかもしれない。
立ち並ぶ様々な系統のお店
メイン通りにある「RE RHEE」は、ソウルファッションウィークに参加したブランドの一つでもある。お城のような外観に、ハイセンスなお洋服が並ぶ。
また最近人気の「fennec」はバッグや財布が有名な韓国ブランド。2011年に設立され、シンプルでミニマルなデザインと豊富なカラーバリエーションが特徴だ。シルバーが基調の店内に、綺麗にアイテムが陳列されている。
様々な個性あふれる街・ソンス
このように聖水には、様々な個性の溢れるお店が勢ぞろい。他の人と被りたくない、自分だけのスタイルを確立するにはもってこいのファッションスポットである。おしゃれな飲食店やカフェも多いので、丸一日楽しめること間違いなし。
最後は今注目の漢南(ハンナム)へ!
ハンナム(漢南洞)は、ソウル市の中心部に位置する高級住宅地であり、トレンディなエリアとして知られている。個性的なブティックやセレクトショップが多く、最新のファッションアイテムを手に入れることができる。現代美術館やギャラリーも点在しており、アート愛好者にとって魅力的なスポットである。日本でいう「代官山」に近い雰囲気かもしれない。
大通りには有名ブランドが並ぶ
メインの大通りには、「DIESEL」や「Comme des Garçons」、「cos」など有名ブランドの路面店が並ぶ。どれも大きな店舗で、綺麗な外観だ。
ここの雰囲気だけ見ると、表参道や銀座に似たものを感じるかもしれない。
一本入ると違う雰囲気の漢南
大通りから一本入ると、小さな店舗がそこら中に並ぶ。ハンナムらしいと感じたのは、半地下に店舗があるところ、そして一つ一つ違う小さい建物が入り組んでいるところだ。坂道が多いのも特徴。
建物の1~3階にそれぞれ違うブランドが入った一軒家も多く立ち並ぶ。常設ではなくフラッグシップストアとして期間限定で営業している店舗も多い。SNSで人気のブランドがPOPUPを開催する際はだいたいがここ、ハンナムで行うという。
ジェラピケの1号店も!
韓国には今年8月、日本初の人気ルームウェアブランド「gerato pique」が初上陸し、ハンナムにオープンした。邸宅をリノベーションした一軒家2フロア構造のフラッグシップストアで、オープン日にはグローバルビジュアルに起用したLE SSERAFIM(ルセラフィム)をはじめ、韓国の人気俳優やインフルエンサーなどが多数駆けつけたという。
大きなベアが描かれた外観は写真を撮る人が続出し、最新注目のスポットとなっていた。
店内は部屋ごとにアイテムも分かれており、インテリアも含めて楽しめる。こちらはキッズのコーナー。
店内にはカフェも設置されており、大行列となっていた。「gerato pique」にちなんでジェラートのメニューやクレープなどが展開され、思わず「可愛い!」と言ってしまうものばかり。
外には最近韓国のイベントで欠かせないフォトブースが設置されていたり、写真を撮れるジェラピケの車が展示されていたりと、韓国らしさを隅々まで感じることができた。
コーデや店内も綺麗めが多いハンナム
ハンナムはホンデと違い、洗練されて綺麗なお店が多い。またお洋服もシンプルで大人っぽいものが多い印象だ。年齢層で言うと20~30代がマッチするのかもしれない。
例えば、「NIEEH」はバッグやシンプルなアイテムが人気の韓国発ファッションブランド。ブランドの理念は「平和な雰囲気と精神を共有すること」であり、特にシンプルで洗練されたデザインが特徴的だ。10月には東京でのPOPUP開催も決定している。
広々とした店内はシンプルで、丁寧に並べられたアイテムが魅力的。
全体的に大人っぽい印象を受ける。価格帯も70,000~200,000W(日本円で7000~2万円ほど)と、ホンデのリーズナブルさとは違ってしっかりとした素材のものが多いように感じる。
シックな大人の街・ハンナム
ハイセンスな大人が集まる漢南の様子もお伝えできただろうか。世界的有名ブランドをはじめ、まだマイナーな韓国ブランドまで勢ぞろい。ホンデの若者文化と違って少し落ち着きのあるこの街は、様々な年齢層に愛されている。
まとめ
今回紹介した3つのエリアは独自の魅力を持っており、訪れるたびに新しい発見があるに違いない。ホンデの活気、ソンスのトレンディさ、ハンナムのエレガンスと、それぞれのエリアで異なる体験ができるのが韓国の魅力だ。どのエリアも個性的で、ファッションや文化の違いを楽しむことができるので、興味があればぜひ訪れてみてほしい。
また次回は、筆者が感じた今、リアルな韓国のファッショントレンドを解説する。次の記事公開も、楽しみにしていてほしい。