今年はZ世代の中で、「Y2K」「バレエコア」など様々なファッションが流行った。KPOPアイドルの流行やSNS効果も理由となり、韓国とほぼ同じトレンドが日本でも流れている。(韓国現地でのトレンドレポートはこちら

今回は渋谷にて、2024年秋冬のファッション流行をチェック。Z世代に人気のお店で多く取り入れられているテイストやアイテムを解説する。

まずはWEGO!

2023年に株式会社オンワードホールディングスと資本業務提携を開始したWEGO。筆者が中学生のころから根強くZ世代に愛されるブランドである。Z世代向けのマーケティングに強いだけあって、流行りのアイテムがいち早く並んでいるように思う。今回はSHIBUYA109のWEGOに潜入してみた。

入口から、グランジスタイルが全面に展開されている。グランジファッションとは、90年代のスタイルを現代風にアレンジしたものであり、異なる素材や柄を組み合わせるレイヤードスタイルが個性的なスタイルを作り出している。全体的にオリーブやカーキなど、落ち着いたグリーン系のカラーが多く取り入れられている。

破れたジーンズや色落ちしたデニムも定番アイテム。パンツではストレートタイプやスキニーデニムなど、スカートではミニタイトやロングスカートなど、さまざまなシルエットがある。
レザーやファーなど秋冬ならではの素材もやはり人気が高いようだ。特にファーはお洋服だけでなく耳当てやブーツなど、小物への使用も多く見られた。

ファーブーツといえば、最近渋谷宮下パークにオープンした「YELLO」が大流行。Y2Kらしさも感じられるボリュームのあるブーツがZ世代を中心に話題だった。インパクトのあるファーアイテムは今年の秋冬でポイントになるに違いない。

今年はバッグアイテムの人気も高まった年だったように思う。STAND OILなどバッグ専門の韓国ブランドなども増え、人気を博している。WEGOでもそのトレンドをしっかりと押さえ、バッグの品ぞろえが豊富だった。レザー素材を中心としたショルダーバッグが定番である。

次はSPINNSに

その次はSPINNSへ。SPINNSは、メンズ・レディースの洋服だけでなく、音楽やアートなどのユースカルチャーをミックスしたライフスタイルを提案する「スタイルマーケット」として知られている。ターゲット年齢層は10代から20代前半で、リーズナブルな価格帯が特徴。
SHIBUYA109の店舗では最新のトレンドアイテムからヴィンテージアイテムまで、幅広く揃う。やはりここでも、入口すぐに並んでいるのは「グランジファッション」だ。グランジ×ストリートを掛け合わせた「グランジストリート」というコーナーがあるくらいの人気ぶり。ブラウンや深めのグリーンなど、派手過ぎず90年代を感じさせる色使いが多い。

また、SPINNSの店舗はマネキンの数が多いように感じる。実際にコーデを見ると真似したくなったり、着用イメージがつきやすくなったりするため、お客様の購買意欲を高める。それに加えて店内を回遊しやすくなり、結果として滞在時間が長くなる傾向があるという。
こちらも合わせてバッグの種類が豊富。今のトレンドはキーホルダーやマスコットでデコレーションし、ボリュームを出すのがポイント。特に人気なのは、ぬいぐるみやユニークなデザインのキーホルダーを使ったデコレーション。このトレンドは、2024年春夏のミュウミュウのコレクションから始まった。ミュウミュウのランウェイでは、バッグに複数のチャームをジャラジャラとつけるスタイルが披露され、瞬く間に人気に。バレンシアガのコレクションでも、南京錠や鍵、チェーンなどを使ったデコレーションが提案された。

SPINNSではこのキーホルダーも豊富に販売していた。

今年50周年を迎え、その可愛さが再注目されているハローキティともコラボ。このコラボでは、渋谷ギャルをイメージした豹柄やショッキングピンクカラーのアイテムが登場し、アームウォーマーやビーニー、ベロアジャージなどがラインナップされている。今年の夏には、日焼けしたビキニ姿のハローキティをデザインに取り入れたサマーシリーズも発売された。

最後はALANDへ!

最後は韓国ブランドを中心に集めるショップ、ALANDへ。ALANDは、700以上のブランドを取り扱い、最新の韓国トレンドを反映したアイテムを提供している。店内はインスタ映えするアート作品のようなオブジェが配置され、自由に写真や動画を撮影できるフォトスタジオのようなデザインになっている。日本では、2020年に渋谷に初の路面店をオープンし、韓国のリアルなファッショントレンドを日本でも楽しめるホットスポットとして注目されている。

並んでいるアイテムは、SHIBUYA109で見てきたブランドよりシンプルで洗練された印象を受ける。特集されていたのは「レザーアイテム」。ジャケットやコートだけでなく、スカートやブーツも大人気だ。

スウェットやパーカーなどの冬服アイテムも人気で、そのほとんどがユニセックス。一般的にゆったりとしたシルエットやシンプルなデザインが多く着心地が良いのが特徴で、冬の寒い季節でも快適に過ごすことができそうだ。

まとめ

今回は渋谷にて3店舗を回ってみたが、いかがだっただろうか。今年のトレンドは間違いなく「グランジ」スタイルだろう。デニム、レザー、ファーなど、寒くなってきた季節だからこそ取り入れたい素材も多い。また、チェック柄やアニマル柄も引き続き人気で、コーディネートにアクセントを加えるのに最適だ。これらのトレンドを取り入れて、秋冬のファッションをぜひ楽しんでみてほしい。