2025年の春夏シーズンが近づく中、Z世代のファッションに注目が集まっている。Z世代は、個性を大切にしつつトレンドを取り入れることが得意で、SNSでは常に新たなスタイルが生まれている。SNSでの流行はすぐに店頭に並び、世間で大きな話題となる。
今回はSHIBUYA109にて、2024年秋冬のファッション流行をチェック。Z世代に人気のお店で多く取り入れられているテイストやアイテムを解説する。
トレンドカラーはパステルピンク
筆者が実際に店舗を回ってみて感じたのは、今流行りのカラーはパステルピンクということ。どの店舗を回っても、パステルピンクのアイテムが新作に入っていた。
柔らかくフェミニンなパステルピンクは、Z世代の若者たちの間で圧倒的な人気を誇っているようだ。この色はさまざまなアイテムで取り入れられており、店舗ではパステルピンクのトップス、スカート、ワンピース、バッグなどが並んでいた。
パステルピンクは、一枚で着るだけで明るい印象を与え、ガーリーな雰囲気を演出できる。また、グレーや黒などのベーシックな色と組み合わせることで、より洗練された印象を与えることもできる。
ちなみに、ハイブランドのCHANELの25SS新作もパステルピンクがメインカラーとして採用されており、この色のトレンドは今後も加速していくことが予想される。
トレンドアイテムはこれ!
今回はZ世代から絶大な人気を集める「WEGO」「SPINNS」に実際に店舗に足を運び、入念にチェック。これらのショップは、最新のトレンドをいち早く取り入れ、Z世代の若者たちのファッションをリードする存在として知られている。
店内を見て回って感じた、Z世代のリアルなトレンドアイテムを2つ紹介したい。
ハンチング帽
ハンチング帽は、平らなトップと短いブリムを持つ帽子の一種。カジュアルからフォーマルまで幅広いスタイルに合わせることができ、季節や用途に応じて選ばれる。
これらはどちらの店舗でも、ほとんどのマネキンが着用していた。
カラーや素材は様々だ。デニム生地やレザー、もしくはファー素材のものまで幅広く揃う。ストリートファッションはもちろん、少しガーリーな洋服にもワンポイントとしてマッチする。WEGOオンラインショップでは、18種類も取り扱っていた。
また、ハンチング帽に合わせてタイやリボンを首に巻くスタイルも注目されている。ロマンチックでフェミニンな雰囲気を演出し、一気におしゃれになるのでおすすめだ。例えばシルクスカーフは首に巻くだけでエレガントな印象を与えたり、ヴィンテージ風のバンダナはコーデにレトロな雰囲気をプラスできたりする。
マネキンのようなファーのリボンは、首元にボリュームを出すことができる。冬にはぴったりのファッションアイテムだ。
ジップパーカー
前面にジッパーが付いたパーカーも多く見られた。ジップパーカーは、その機能性とデザイン性から、幅広いシーンで活躍するアイテムだ。日常のコーディネートにも取り入れやすく、デニムやスウェットパンツと合わせることで、リラックスしたスタイルを楽しむことができる。
通常フードが付いており、カジュアルなスタイルで着用されることが多い。ジッパーを開け閉めすることで、重ね着にも便利でコーデの印象も変えられる万能なアイテムだ。
セットで着てもカジュアルに仕上がる。やはりここでも、差し色はピンクのようだ。ジップパーカーは、デザインやカラーのバリエーションも豊富で、自分のスタイルに合った一着を見つける楽しさもある。例えば、シンプルな無地のパーカーから、ロゴやグラフィックがプリントされたものまで、様々なデザインが揃っている。また、素材もコットンやフリース、ナイロンなど多岐にわたり、季節や用途に応じて選ぶことができる。
流行りの「グランジ」「平成」スタイルの人気は継続
以前、秋冬のトレンドを解説したときに紹介した「グランジストリート」の人気は今も変わらずだ。グランジファッションとは、90年代のスタイルを現代風にアレンジしたものであり、異なる素材や柄を組み合わせるレイヤードスタイルが個性的なスタイルを作り出している。
また、ここ数年人気が集まる「平成」ブームも止むことがない。派手なスクールバッグに大きめのキーホルダーなど、平成ギャルを彷彿とするアイテムは数多く並んでいた。
平成ギャルといえば、ルーズソックスに派手なアクセサリー。「時代は回る」と言うが、まさにその代表例だろう。「平成リバイバル」として幅広い世代が楽しめる文化であり、特に20代の若者たちが幼少期に親しんだものを懐かしむことでブームが加速している。筆者はつい先日「ナルミヤキャラクターズカフェ」の取材をしたところだが、平成女児にはたまらない内装であった。
まとめ
2025年のファッションシーンでは、パステルピンクがトレンドカラーとして注目を集めている。この柔らかくフェミニンな色合いは、これからの季節の装いにぴったりで、さまざまなアイテムに取り入れられている。特に、ハンチング帽とパーカーが人気アイテムとして浮上している。ハンチング帽は、クラシックなスタイルにモダンなエッセンスを加え、パーカーはカジュアルでありながらスタイリッシュな印象を与える。
さらに、2025年のファッションスタイルには平成リバイバルとグランジの要素が融合している。平成時代の懐かしさを感じさせるデザインやカラーリングが再評価され、若者を中心に人気が高まっている一方で、グランジスタイルは90年代のシアトルの音楽シーンからインスパイアされ、無造作で反骨精神を感じさせるファッションが再び脚光を浴びている。
2025年のファッションは、過去のスタイルを現代風にアレンジし、新しい魅力を引き出すことがポイントだ。パステルピンクのアイテムを取り入れつつ、平成リバイバルとグランジの要素をミックスすることで、個性的でおしゃれなスタイルを楽しんでみてほしい。