衣装を探したいスタイリストと、衣装協力でメディア露出をしPRをしたいブランドをマッチングするサービス「STYLIA」を運営するアイエント株式会社。
弊社はこの度ご縁をいただき、そこに登録されているスタイリストさんへのインタビュー取材を連載企画として始めることに決定した。
今回はその第六弾として、フリーランススタイリストの網野正和さんにインタビューさせていただいた。網野さんはこの連載企画では初の男性スタイリスト。社会人になってからアパレルの専門学校の夜間コースに通い、長年のアシスタント経験を経て今はフリースタイリストとして雑誌・TVの撮影でご活躍されている。
――簡単な自己紹介をお願いします。
スタイリストの網野正和です。大阪モード学園の夜間コースに20歳から4年間通っていました。2年くらいかと思って入学したら4年もあったという…(笑)もともとお洋服は好きだったのですが、販売員も経てやりたいことは何か違うな、と思っていて。毎日同じ場所に通うより色々なところでアパレルのお仕事をしたい、と漠然と考えていました。そこで夜間コースに通い始めて改めてお洋服について学び、スタイリストのお仕事に興味が湧きました。
当時は上京を目標にアルバイトを3つ掛け持ちしてお金をためて、25歳で上京しました。そして1年半ほど衣装会社で働いていたときに、師匠であるスタイリストの中川原寛氏に出会い、4年くらいアシスタントとして師事していました。フリースタイリストになったのは、31歳の年ですね。
――お洋服に興味を持ったきっかけなどはあったのでしょうか。
元々姉の影響で少し興味はあったのですが、中1くらいになるとかっこつけたい時期になり、服に夢中になりました(笑)ファッション関連のお仕事は20歳から始めました。
――スタイリストになろうと思ったきっかけ・理由は何ですか。
学校ではパタンナーの勉強をしていたのですが、向いてないな…と感じる瞬間が多く。「MEN’S NON-NO」などの雑誌を見ていて、色々な服に触れる仕事をやってみたいなと思い、目指し始めました。
――一日のスケジュールを教えてください。
今日のスケジュールでいうと朝6:30に新宿のスタジオに集合して8:00からドラマの撮影をしていました。この後リースに行って、刺繍屋さんとお打ち合わせ、そのあとはまた撮影に戻って…という感じです。やはりドラマ・映画の撮影は朝が早いので、バタバタです。
――この仕事の楽しいところややりがいを感じる瞬間を教えてください。
楽しいのはやっぱり服を見に行くときですかね。役者さんやモデルさんとお仕事をするときに、ドラマの台本やMV、企画を見ながらお洋服を考えて、実際に撮影で自分が選んだお洋服がハマっていると、やりがいを感じますね。
雑誌は今流行りのおしゃれな服を着せるのが大前提ですが、ドラマは設定に合ったものを監督・プロデューサーたちと決めるので、「作品を作っていく感」が強くて。そこが違いであり、好きなところです。
台本は結構何回も読みます。一回目は主人公になり切ってみて、二回目はヒロインの気持ちになってみてとか(笑)この人どんな服着るかな、というのを実際に想像しながら作っていきます。いかにコーディネートを見せられるか、作品によってはそこが大事なのでホームレスの人に服を借りたこともあります(笑)
――今までで印象に残っているお仕事は何がありますか。
中1、中2くらいからずっと見ていた雑誌「MEN’S NON-NO」のお仕事をいただけたときですね。ずっと憧れていた雑誌だったので、本当に嬉しかったし印象に残っています。フリーになって2年目くらいの時にご縁をいただいて、新木優子さんや馬場ふみかさんなど、今では最前線で活躍するモデルさんに囲まれて撮影した光景は、今でも覚えています。
――最近気になっている・お気に入りのブランドを教えてください!
ANDERSSON BELLという韓国ブランドが好きで、最近も注目しています。実際に韓国の本店に行ったことがあるのですが、店舗自体も個性的で魅力でしたね!価格帯もそこまで高くないので、おすすめです。
――STYLIAに登録した経緯やメリットを教えてください。
経緯は、スタイリスト仲間の田中トモコさんの紹介です。以前から作品が被って仲良くしていたのですが、「こんなサイトがあるんだよ」と教えてもらって登録しました。もう7年目になるのかな。
STYLIAさんにはいつも柔軟な対応をしていただけますし、オンラインでお洋服を見れるので本当に便利です。ジャンルやアイテムも幅広いので、もう仕事をするうえで切っても切れない関係です。
――パタンナーやスタイリストを目指す学生にメッセージをお願いします。
覚悟を持ってほしいのと、やりたいことはすぐにはやれないこと、その中でも楽しさを見つける力が必要、この3つですね。せっかくやりたくてこの業界に入ってきてくれるなら、その信念は絶やさずに持っていてほしいです。
限られた若い時間の中で、色々な人に会って色々な経験をしてほしいです!
――最後に、今後挑戦してみたいことを教えてください!
海外でのお仕事をやってみたいです!今のエンタメを知るなら韓国だし、撮影ならアメリカ、ファッションならヨーロッパ。好きな作品は海外のものも多いので、是非やってみたいなと憧れています。あとは紙媒体のお仕事かな。雑誌が減っている世の中ですが、僕ももともと紙媒体に憧れてこの世界に入ったので、それは続けていきたいです。
――ありがとうございました。
インター・ベルのメディアでは、これからもアイエント株式会社様のご協力のもと、アパレル業界においてスタイリストとして活躍される方々へのインタビューを随時更新してまいります。