octangle(オクタングル)は、2022年に誕生したアップサイクルブランド。
「UPCYCLE × CREATIVE」をコンセプトに、役割を終え使用しなくなったモノに洗練されたデザインや機能性を与え、新しい付加価値を持ったアイテムへと再生させる、サステナブルなものづくりに取り組んでいる。

アップサイクルの特性上、二つと同じものはなく全て一点物。
製造工程における分解・洗浄・消毒から圧着・裁断・縫製・検品に至るすべての作業を職人が手作業で丁寧に作られている。

”ビニール傘の廃棄問題”

毎年大量に廃棄されているビニール傘。年間約8000万本ものビニール傘が消費され、その多くが半年以内で廃棄されている。安価なビニール傘は分解に手間がかかる上、さまざまな素材で作られているため、リサイクルのための分別がしにくいというのが特徴。また、生地部分に塩化ビニールが使われている製品も多く、焼却処理の際にダイオキシンが発生してしまうことから、その多くが埋め立てられ、環境に大きな負荷を与えている。

”ビニール傘から生まれ変わった独自素材”

役割を終えたビニール傘を回収・選別・分解・洗浄し、専用のプレス機でビニールを何層にも圧着すると、“Recycled material-再生素材”の生地となる。半透明で凸凹した素材は、光に反射すると独特な質感でキラキラとしたテクスチャーがうまれるのだ。 ビニール傘がベースなので、「水や汚れに強く」「軽量なのに丈夫」なのが特徴。

大阪でのPOPUPに取材!

今回、ルクア大阪で行われたPOPUPに取材。今(※2024年4月現在)は実店舗がなく通販のみでの販売のため、実際にお客様とお話できる機会は嬉しいという。

一番人気は、フラワーバッグ。半透明の素材にお花が入ると一気にオシャレに。
友人へのプレゼントで、お花を入れて渡したい!というお客様もいらっしゃるのだとか。

最近では、普段使いのバッグとしてもお使いいただけるよう、セットでインナーバッグの販売も開始。実はこの布も、ユニチカトレーディング株式会社という繊維商社のサンプル等で余ったものを、アップサイクルして制作されたという。
好きな柄と、好きなバッグの色の組み合わせで、自分好みにカスタマイズできる。

また、POPUP限定商品であるカラフルなバリエーションのカードケースも人気。ビニール素材を生かした独自の質感で、キラキラと輝いて可愛い。

新作のミニバッグとスマホショルダーバッグ。

今回の目玉はスマホショルダーバッグとミニバッグの、スペシャルカスタマイズイベントだ。
ボタンやリボンの色、紐の種類を自分で好きにカスタマイズできる。このイベントは、大阪POPUPが初開催となる。

そして、大阪・関西万博「TEAM EXPO 2025」プログラム/共創チャレンジに参加している。

共創によりうまれたこの「umbrella leaf」(廃棄ビニール傘から生まれ変わったアップサイクルフラワー)というお花。
まず、JR西日本グループと連携し、駅構内に忘れられたり捨てられたりしたビニール傘を回収。それを障害者総合支援法に基づく就労移行支援事業を行っている就労移行支援ハンズにて選別・解体・洗浄していただき、華道家アーティストやフォトグラファーと共にクリエイティブチームを創り、アート作品制作やワークショップ等を行う。

代表の水谷さんにインタビュー

当日は代表の水谷さんも会場に。「octangle」について、詳しいお話を伺った。

――octangleについて、簡単なご説明をお願いします。

octangleは、「UPCYCLE×CREATIVE」をコンセプトに、役割を終え使用しなくなったビニール傘に洗練されたデザインや機能性を与え、新しい付加価値を持ったアイテムへと再生させるアップサイクルブランドです。

――立ち上げのきっかけは何ですか。

代表の水谷哲朗が約20年間ディスプレイ業界で空間プロデュースや制作ディレクションに携わってきた経験から、環境問題へ興味を抱いたことをきっかけに、2022年8月にアップサイクルブランドoctangleが誕生しました。

――人気のあるアイテムについて教えてください。

定番商品はポータブルアンブレラバッグとフラワーバッグです。
また、ルクア大阪POPUPから先行発売を開始したスマホショルダーバッグとミニバッグは大変反響がありました。

――お客様からの声はどんなものがありますか。

ルクア大阪のPOPUPでは、「かわいい」「おしゃれ」と見た目から気にかけていただき、
ビニール傘からお作りしているサステナブルな取り組みをお話しすると、抵抗感なく環境問題にも意識を向けてくださる方が多く、とても嬉しかったです。

また、一からお作りしているビニール傘から生まれ変わった生地がとても特徴的なため、素材に興味を持ち、触ってくださる方が多いのも印象的でした。

大阪・関西万博「TEAM EXPO 2025」プログラム/共創チャレンジでお作りしている「umbrella leaf」は現在販売は行っていないのですが、ご購入に関するお問い合わせを多数いただき、反響がとてもありがたかったです。

――大阪・関西万博「TEAM EXPO 2025」プログラム/共創チャレンジについて教えてください。

わたしたちは廃棄物問題の社会課題解決に向けて企業・産業の枠を超え交流や共創を通じて、新たな価値を共に生み出し、社会的意義のある持続的な事業・取り組みとして確立、発展させていきたいと考えています。2025年大阪・関西万博会場内に、廃棄ビニール傘から生まれ変わったアップサイクルフラワー「umbrella leaf」の花を咲かせ、楽しい・ワクワクする体験を通じて、環境問題を考え・行動するきっかけをつくるチャレンジをいたします。

――楽しみですね。最後に、今後について意気込みをお願いします!

octangleは、環境に配慮した考え方があたり前の文化として根付いていく未来を目指し、ビニール傘以外にも様々な分野の身近な環境問題をテーマに、これからもファッション性と技術力を武器に「少し先の未来を変える」体験を提案してまいります。

――ありがとうございました。

〇octangle

octangle[オクタングル] 公式サイト | アップサイクルブランド
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